注文住宅とは?メリット・注意点と契約の流れ・スケジュール
2020.11.06
マイホームの購入は一生に一度の一大イベントであるため、誰もが満足度の高い住宅を手に入れたい方は多くいます。
マイホームの購入を検討している方で、さまざまな住宅を内覧したものの納得できる住宅が見つからない方や、住宅業者から注文住宅を提案された方もいるのではないでしょうか。
今回は、注文住宅の概要やメリット・注意点、注文住宅の契約から入居までの流れを解説します。注文住宅について詳しく知りたい方や注文住宅を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
1.注文住宅とは?
注文住宅とは、施工主の注文に応じた設計で建てる、オーダーメイドの住宅のことです。
既に完成した規格品を購入する建売住宅よりも、希望に応じた住宅を手に入れることができるため、満足度の高い住宅の建て方として注目を集めています。
注文住宅と言えすべてを自分で考える住宅の建て方をイメージする方が多くいますが、近年では多様なニーズに対応すべく、住宅業者は様さまざま々なプランを用意しています。
以下では、注文住宅の代表的な種類である「フルオーダー住宅」と「セミオーダー住宅」について解説します。
1-1.注文住宅の種類①フルオーダー住宅
フルオーダー住宅とは、設計の細部に至るまでイチから作り上げる注文住宅のことです。
法的問題と技術的問題さえクリアできれば、どのような住宅でも実現できる自由度の高い住宅建築方法となっています。
設計から建築までのプロセスが複雑で、コストや時間がかさみますが、理想を実現したい方や徹底的にこだわった住宅を手に入れたい方にはおすすめの方法です。
1-2.注文住宅の種類②セミオーダー住宅
セミオーダー住宅とは、住宅業者が用意した設計パターンから、希望に応じたものを組み合わせることで住宅を設計するタイプの注文住宅のことです。
フルオーダー住宅よりも自由度が低くなりますが、住宅業者によっては設計パターンを豊富に用意しているため、よほどこだわりが強くなければ満足度の高い設計を作り上げることができます。
セミオーダーを更にシンプル化してプロセスを省いた、イージーオーダーという建築方法を用意している住宅業者も見られます。
すべての設計を考えることが難しい方や、フルオーダーよりもコスト・工数・労力を削減したい方にはおすすめの方法となります。
2.注文住宅のメリット3選・注意点2選
注文住宅は自由度の高さがセールスポイントですが、建売住宅とは全く異なったメリット・注意点が存在します。
注文住宅の代表的なメリット・注意点は、下記の通りです。
注文住宅の主なメリット | 注文住宅の主な注意点 |
---|---|
|
|
注文住宅で満足度の高い家づくりを行うためには、メリット・注意点をよく把握しておくことが必要不可欠です。
ここでは、上記のメリット・注意点について詳しく解説します。注文住宅を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
2-1.メリット①住宅のすべてを希望通りにデザインできる
注文住宅の最大のメリットは、外観や内装から細部に至るまで希望通りに住宅をデザインできることです。
従来の建売住宅は既に完成された規格品から選ぶことしかできませんが、注文住宅のコストを気にしないのであれば、自由度は高くなります。
特に下記のような要望を持つ方にとっては、注文住宅はおすすめの家の建て方です。
- 一生の買い物であるマイホームにはとことんこだわりたい方
- 唯一無二のデザインを実現したい方
- 定型的な建売住宅のデザインでは満足できない方
多くの方にとって住宅購入は一生に一度のイベントです。注文住宅で理想の家を建てることは、まさに夢を実現することであるとも言えるでしょう。
2-2.メリット②予算を調整することができる
設計次第では予算をある程度コントロールすることができることも、注文住宅のメリットのひとつです。
注文住宅は自分の要望やこだわりを実現できることがメリットであり、予算をつぎ込んででも実現するというイメージが定着しています。
しかし、注文住宅は自分にとって不必要なものをそぎ落とし、シンプル化することもできます。また、材料や工事費を削減することも可能です。
2-3.メリット③建築段階から住宅を確認できる
建売住宅は規格品を購入するため、既に建てられた住宅の中から要望に近いものを選ぶこととなります。
一方、注文住宅は工事の過程を自分の眼で確認することができるため、要望通りにできあがっているかのチェックや、徐々に自分の理想とする住宅ができあがっていく喜びを実感することができます。
モノづくりに存分に介入できることは、注文住宅ならではのメリットと言えるでしょう。
2-4.注意点①総合的に高いコストがかかる
注文住宅は、法律の範囲内であればどのような住宅も自由に作れることが最大の特徴です。しかし、独創的な設計や特殊な建材を使用するなど、オリジナリティにこだわればこだわるほど工事にかかるコストは増大します。
住宅にかかるコストを削減したい場合は、前述したようにシンプルな設計にする必要があります。
2-5.注意点②契約から入居までの期間がかかる
注文住宅の注意点として、契約から入居までの期間が長いことが挙げられます。住宅の設計を白紙の状態から決めていくため、設計を仕上げるに時間がかかるうえ、工事も規格品の建売住宅より難航します。
また、注文住宅に対する要望が独創的でこだわりが強いほど、工事を担当できる業者を見つけることが難しく、入居日が大幅に遅れるケースも少なくありません。
3.注文住宅の契約から入居までの流れとスケジュール
注文住宅は求める要望や選択するプランにもよりますが、契約から入居まで一年以上要することも珍しくありません。
少しでも期間を短縮してスムーズに計画を進めるためには、一連のプロセスとスケジュールを把握しておくことが重要です。
最後は、注文住宅の契約から入居までのプロセスとスケジュールについて解説します。
①イメージ作りと予算の検討
まずは、どのような家を建てたいかをイメージします。注文住宅の事例や住宅業者の資料を参照して、具体的かつ明確にイメージすることが重要です。
また、イメージした住宅を実現するためのコストと用意できる予算も検討します。
②土地探し
住宅のイメージが固まったら、住宅を建てるための条件を満たした土地を探します。
インターネット上の不動産情報や、不動産業者からの情報提供を活用して納得できる土地を見つけましょう。
③住宅業者の選定
イメージした住宅を実現できる住宅業者を選定します。
住宅業者には、大手ハウスメーカー・地元工務店・設計事務所などがあります。工事の実例や実績を参考にしながら、対応が真摯で実力がある数社に絞り込みましょう。
④建築プランと見積もりを依頼する
住宅業者に住宅のイメージを伝えて、建築プランと見積もりを依頼します。
住宅は非常に高額な買い物となるため、慎重に比較検討しましょう。
⑤仮契約
慎重に精査して住宅業者を決めたら、仮契約を締結します。契約後は建築プランの修正や調整を行い、詳細を突き詰めていきましょう。
また、住宅ローンを利用する場合は、この時点で事前審査を申し込んでおきます。
⑥本契約(工事請負契約)
工期・金額・建築プランが決まったら、工事請負契約を結びます。
契約後の変更は追加の費用が発生するため、契約前に問題がないかよく確認しておきましょう。
⑦工事着工
工事の準備が整ったら、いよいよ注文住宅の着工となります。施工業者とのコミュニケーションを兼ねて、定期的に進捗を確認しましょう。
⑧完成・引き渡し
住宅が完成したら、要望通りに建てられているか、不具合がないかを施工主と確認し、問題がなければ引き渡しとなります。
注文住宅に必要となる期間はオーダーする内容によるため、個人差があります。入居日までの期間を考慮し、早めに行動するようにしましょう。
まとめ
注文住宅は、コストや期間はかかりますが、設計段階から打ち合わせを重ね、要望やこだわりを反映させることができます。
フルオーダー住宅は敷居が高いと感じる場合は、プランの充実したセミオーダーで建売住宅をカスタマイズする感覚で家を建てるという選択肢もあります。
近年では、住宅業者が用意するプランやノウハウが充実したことにより、注文住宅も身近なものとなりつつあります。マイホームの購入を検討している方は、注文住宅で理想の住まいを手に入れてみてはいかがでしょうか。