田原市で注文住宅を建てる際に把握すべき情報|医療や住環境も紹介
2021.11.28
田原市は、愛知県南端の渥美半島に位置する自治体です。北側は三河湾、南側は太平洋、西側は伊勢湾に面した田原市には、海水浴場が多く夏場はマリンスポーツを楽しむ人々で賑わうことでも知られています。
この記事では、田原市に家を建てて住みたい人に向けて、街の人口・気候などの基本情報から、医療環境・教育環境・住環境までを詳しく紹介します。カタログなどで家のデザインや間取りを見るだけではなく、ぜひ田原市の地域性や暮らしやすさにも注目してください。
1.田原市の基本情報と特徴
渥美半島南端に位置する田原市は、三方を海に囲まれているだけではなく、蔵王山などの山もある、自然豊かな自治体です。田原市は、昔から自然と密接に関わりながら発展してきた歴史を持ち、渥美半島の土を利用した焼き物(渥美焼)なども全国的に知られています。
また田原市では、農業・水産業・工業・観光業など多岐にわたる産業がバランスよく発達していることが特徴です。特に自動車関連産業が盛んに行われており、愛知県有数の工業地域の一角を担っています。転居を機に転職を考えている人にとって、田原市は職の選択肢が多い環境であると言えるでしょう。
1-1.田原市の人口
2020年9月末時点の田原市の人口は60,332人であり、世帯数は22,511世帯です。「童浦」「田原中部」「神戸」「衣笠」など中東部の地域に人口が集中しています。同時点の年齢別人口を見ると、0〜14歳が7,417人・15〜64歳が35,506人・65歳以上が17,409人となっており、高齢化率は28.9%です。
出典:田原市「田原市の概要」
また田原市では、少子高齢化対策の一環として、移住・定住施策が積極的に行われており、条件を満たせば「田原市定住・移住促進奨励金」の利用が可能です。さらに、「たはら暮らし定住・移住サポーター」という、移住経験を生かして移住・定住をサポートする人材の育成も行われています。
1-2.田原市の気候
田原市の気候は、太平洋を流れる黒潮の影響を受けるため、年間を通して比較的温暖です。また、愛知県の内陸部やほかの東海地方の都市と比較しても、各月の寒暖差が小さいという特徴があります。
さらに、渥美半島は風の強い地域であり、風力発電が盛んに行われているほか、海岸ではサーフィンに適した高い波が見られるという特徴もあります。家づくりを行う際は、隙間風や寒さを防げる機密性・断熱性の高い構造にすることがおすすめです。
2.田原市の医療・教育環境
田原市には、地域密着型の診療所・クリニックが数多くあることが特徴です。さらに、田原市には内科・小児科を中心に、身近な総合的医療である「プライマリーケア」の医療機関が充実しています。そのため、小さな子どもから高齢者まで幅広い世代が安心して暮らすことができます。
ここでは、田原市における医療と教育の環境について解説するため、ぜひ参考にしてください。
2-1.田原市の医療環境
2020年11月時点における田原市の医療施設の種類と施設数は、下記の通りです。
田原市の医療環境 ※2018年11月時点の集計値 種類 施設数 一般診療所 内科 21 外科 9 小児科 15 産婦人科 1 皮膚科 5 眼科 4 耳鼻咽喉科 2 精神科 2 病院 1 歯科 24 薬局 20
一般診療所の合計施設数は28か所あり、そのうち内科は21か所、次いで小児科が15か所と、それぞれ高い割合を占めています。
特に小児科は、人口10万人あたりの施設数が24.05と、全国平均の17.02を7ポイント以上上回っています。これは隣接している豊橋市と比較しても多い数字となっており、田原市は子育て世代が安心して医療サービスを受けられる環境であることを示しています。
家族に持病を持つ人がいる、安心できる環境で子育てをしたいという場合は、病院の立地を確認して住まいの場所を選ぶとよいでしょう。
2-2.田原市の教育環境
2021年時点の、田原市における各教育機関の種類と施設数は、下記の通りです。
田原市における各教育機関の施設数 保育園 21 幼稚園 0 小学校 18 中学校 4 高等学校 3 特別支援学校 1
出典:愛知県「学校一覧」
出典:田原市「保育所一覧」
出典:田原市「認定こども園」
出典:田原市「小・中学校一覧」
田原市は保育園・小学校の数が多く、共働き家庭や子育て世代へのサポート体制が整っていると言えるでしょう。また、田原市の学校は、市の中心部のほか、南側を走る国道42号線・北側を走る国道259号線付近に多い傾向にあります。子どもの通学や進学を考慮して家の立地を考える場合は参考にしてください。
なお田原市は、高等学校に豊鉄バスを利用して通学する市民に対して、市内運行分の通学用定期券に3割の助成を実施しています。市外の高等学校に通学する場合、自宅最寄りのバス停から田原駅前のバス停までが助成の対象です。愛知県南端の地域ではあるものの、将来子どもたちが高等学校に通う際に選択肢が狭まることのないよう、経済的支援制度が整備されています。
3.田原市の住環境
田原市には多くの商業施設があり買い物に困ることはありません。特に「三河田原駅」周辺にはスーパーやショッピングモールが集中しています。中でも「渥美半島を体感しよう!」をコンセプトとした大型商業施設「ララグラン」は、近隣市や県外からの利用者にも人気の高い施設です。
また田原市には、海水浴場のほか公園施設も充実しています。具体的には、子どもと一緒に楽しめるイベントも開催される体験型農業公園「サンテパルクたはら」や、風力発電の風車が並ぶ美しい風景が見られる「田原市エコパーク」などがあります。田原市に暮らすと、週末遊びに行く場所に困らないでしょう。
3-1.田原市の主な交通機関
田原市の公共交通機関は、鉄道とバスが中心となります。田原市の東部にある「三河田原駅」が田原市の中心駅で、豊橋鉄道(豊鉄)渥美線の始発駅です。なお、名古屋市内へは三河田原駅から電車に乗り豊橋駅で乗り換えると1時間半〜2時間程度で到着します。
また、田原市では豊鉄バスの路線バスが広く運行されているほか、市営コミュニティバス「田原市ぐるりんバス」が鉄道・路線バスを補完する形で運行されています。田原市ぐるりんバスは、1乗車100〜200円(小学生以下は無料)と気軽に利用しやすい価格であることが特徴です。
3-2.田原市の都市計画
田原市では、2009年3月に「田原市都市計画マスタープラン」が策定されました。田原市は将来都市像の実現に向け、都市づくりの目標を「街と町をつなぎ 豊かさをつむぐ たはらガーデンシティ」と定め、下記の目標を掲げています。
- 地理的条件を克服する広域ネットワークづくり
- 地震・津波等の災害に対応した安心・安全な都市づくり
- 地域特性を活かした拠点にふさわしい市街地(街)づくり
- 将来も持続可能な集落(町)づくり
- 渥美半島の豊富な地域資源を活かした観光・交流づくり
- 住民等が主体となって進めるまちづくり
田原市では地域によって課題や生活様式が異なることから、地域別構想が計画されています。
たとえば、市の東部に位置する田原市街地は、市民の6割の居住地が集中し、都市機能も集約された地域です。そのため、空き家などの未活用スペースを「利便性の向上」「施設・住環境の整備」「子育て機能の強化」のために有効活用し、転入の促進が計画されています。
また、太平洋に面する赤羽根市街地は「太平洋ロングビーチ」「道の駅あかばねロコステーション」など、多くの観光資源を有するサーファーで賑わう地域として有名です。市全体の人口の1割を占める赤羽根市街地では、人口の流出を防ぐために、「居住環境の更なる整備」「地域と観光資源の連携の強化・活性化」を目標にしています。
3-3.田原市の地価相場
田原市の地価相場は下記の通りです。
田原市の地価相場 2020年 基準地価 約3万4,050円/m2 坪単価 約11万2,561円/坪
エリア別に見ると、「三河田原」「神戸」「豊島」など、市内の中心地である三河田原駅周辺エリアの地価が高い傾向です。特に、駅近ショッピングモール「セントファーレ」がある田原町萱町3番の地価は、周囲に比べ一段と高い数値となっています。
なお田原市内の地価は、三河田原駅や神戸駅に近いほど高い傾向にあり、離れると比較的安くなるという特徴があります。特別な要望がなければ、比較的地価の安い地域を選ぶと、かなり余裕を持った間取りで家を建てられるでしょう。
まとめ
田原市は渥美半島に位置する愛知県最南端の自治体であり、温暖で自然豊かな地域です。小児科や公園が多く、子育てをしやすい環境が整っており、市街地ではさらなる住環境の拡充が計画されています。また、移住・定住者向けの支援制度にも力を入れているため、住宅購入を検討されている人にもおすすめの地域と言えるでしょう。
田原市で注文住宅を建てたいと考えている人は、地域に密着した「中京テレビハウジング」にぜひご相談ください。