豊川市で注文住宅を建てる際に把握すべき情報|医療環境や交通事情も
2021.09.24
豊川市は、愛知県の南東部に位置する計量特定市です。北部には三河地方で最も高い「本宮山」があり、南部には平均水深が約9mという比較的浅い三河湾があります。自然に恵まれた豊川市には、ブランド認定された農作物もあり、グルメも大人気です。
注文住宅を建てる際は、住宅の間取りや土台など主に住宅のことばかりに着目する方も多いでしょう。しかし、家を建てる地域の特徴や雰囲気を知ることも非常に重要です。では、生活環境の面で見たとき、豊川市にはどのような魅力があるのでしょうか。
そこで今回は、豊川市の基本情報について、市の特徴から教育・医療環境までを中心に詳しく解説します。医療環境や交通情報についても紹介するため、豊川市での家づくりを検討している方はぜひ参考にしてください。
1.豊川市の基本情報と特徴
豊川市は、愛知県の南東部に位置する地域です。愛知県には「豊」のついた市名が多く存在しますが、豊川市が最も歴史的に古い市と言われています。北側にある本宮山は美しい山麓、南側にある三河湾は穏やかな潮の流れを見ることができ、自然豊かな地域です。
また、豊川市のシンボルでもある豊川稲荷は日本三大稲荷の中の一つと言われており、年間を通して歴史あるお祭りが現在でも多く開催されています。
豊川市は、生活面においても高い評価を誇っていることが特徴です。閑静で治安のよい住宅街が多いだけでなく、学校・病院・スーパーなど生活に欠かせない建物や施設も揃っているため、非常に住みやすい地域だと言えるでしょう。
1-1.豊川市の人口
2021年7月時点における豊川市の人口は、17万9,744人です。同時点での世帯数は7万5,339世帯となっています。
また同年3月における年齢別人口の割合で見ると、0~14歳の年少人口は約13%、15~64歳の生産年齢人口は約60%、65歳以上の老齢人口は約26%でした。老齢人口の割合は、他地域と比べても比較的高いことがわかります。
豊橋市・豊川市・蒲郡市・新城市・田原市・北設楽郡の5市2町1村で構成された東三河地域の中で豊川市は、豊橋市に次いで2番目に高い人口を誇っています。なお、2021年7月時点における豊橋市の人口は37万165人です。
1-2.豊川市の気候
豊川市は太平洋側気候に属していることから、年間を通して比較的温暖な気候であることが特徴です。また湿度が高いことも特徴で、夏は蒸し暑くなったり、反対に曇りや雨など不安定な天気となったりすることもあります。
一方で、冬は氷点下を下回ることもあり、風が強いと感じる日もあるでしょう。しかし夏とは異なり降水量が少なくなることも特徴です。山間部はさらに冷え込みが激しくなる日もあり、稀に豊川駅周辺まで積雪するケースもあります。
2.豊川市の医療・教育環境
高齢化が進んでいる豊川市では、地域密着型の診療所・クリニックが充実していることが特徴です。内科・眼科・リハビリテーション科、小児科など多種多様な診療科が存在するため、高齢者だけでなく子どもも安心して過ごすことができるでしょう。
また豊川市では、高齢化を防ぐために教育環境にも力を入れています。ここからは、豊川市の医療環境と教育環境についてそれぞれ詳しく解説します。
2-1.豊川市の医療環境
2018年11月時点における豊川市の医療施設の種類と施設数は、下記の通りです。
豊川市の医療環境 ※2018年11月時点の集計値 種類 施設数 一般診療所 内科 55 外科 19 産婦人科 5 皮膚科 8 眼科 7 耳鼻咽喉科 7 精神科 4 病院 12 歯科 79 薬局 91
一般診療所の合計施設数は84で、中でも内科が多くの割合を占めていることがわかります。次いで外科・皮膚科の順となっているものの、基本的には内科と外科が中心です。
病院や薬局を含めて、豊川市の人口10万人あたりの医療施設は全国平均よりも比較的低いことも特徴と言えます。とは言え、地域密着型の小規模な医療施設が多いことから、それだけ多くの住民が「安心して通えるかかりつけ医」があることがわかります。
2-2.豊川市の教育環境
豊川市における教育環境は、下記の通りです。
豊川市における各教育機関の施設数 保育園 48 幼稚園 5 小学校 26 中学校 10 高等学校 6 特別支援学校 1
出典:豊川市「保育所一覧」
出典:豊川市「幼稚園一覧」
高齢化が進む豊川市では、育児・出産をサポートすべく保育園が多く設立されています。公立と私立の割合もそれぞれ半数とバランスもよく、子どもの教育方針や家庭のライフスタイルにあわせて選ぶことが可能です。
また豊川市では子育て世帯を支援する取り組みが進められており、子育て世帯の生活をサポートする特別給付金も一部の世帯に支給しています。サポートの充実した地域で子育てをしたい方にとって、豊川市はぴったりの地域と言えるでしょう。
3.豊川市の住環境
豊川市で充実している環境は、医療・教育だけではありません。豊川市にはファッション用品・インテリア雑貨・食料品の揃った商業施設や、多目的トイレ・駐車場のついている公園設備も充実しています。
特に広大な敷地が特徴的な東三河ふるさと公園は、展望ツツジ園や庭園、ピクニック園地などさまざまなスポットがあり、家族連れに人気の公園です。
また、住環境を左右するポイントは、商業施設や公園設備の充実さだけではありません。交通機関や都市計画、地価相場も重要と言えます。ここからは、豊川市の主な交通機関・都市計画・地価相場を解説します。
3-1.豊川市の主な交通機関
豊川市の主要交通機関は、鉄道(JR東海・名鉄)と路線バス(豊鉄バス・豊川市コミュニティバス)です。代表的はJR東海豊川駅ですが、乗降者数は名鉄国府駅の方が多い傾向にあります。JR東海豊川駅は名鉄豊川稲荷駅と隣接しており、JRから名鉄への乗り換えもスムーズです。
路線バスには豊川線・新豊線の2線が乗り入れる豊鉄バスと、基幹路線と音羽地区・一宮地区などの地域路線を移動する豊川市コミュニティバスの2つがあります。豊鉄バスは豊橋市にわたる路線で運用されている一方、豊川市コミュニティバスの路線は市内で完結していることが特徴です。
3-2.豊川市の都市計画
豊川市では、2021年3月に「豊川市計画マスタープラン」を策定しました。この都市計画により、豊川市全域では下記のような目標を掲げています。
- 生活圏ごとの各機能の充実による「徒歩で暮らしやすい都市づくり」
- 多様な産業の集結・連携による「多彩な交流を育む都市づくり」
- 生活環境の充実による「安心して暮らし続けられる都市づくり」
- 自然環境・歴史的資源の保守による「地球環境にやさしい都市づくり」
- 市民や民間事業者の提案・アイデアの利活用による「健全な都市づくり」
また豊川市計画マスタープランでは、地域別構想により地域ごとにまちづくりの目標を策定しています。例として、東部地域では「にぎわいのあるまちづくり」「質の高い居住環境を実現するまちづくり」を目標として計画が進められています。
豊川市での住まいづくりを検討しているのであれば、各地域区分の目標や特徴をふまえたうえで、適切な場所を選択することがおすすめです。
3-3.豊川市の地価相場
地価相場は、土地選びや予算計画に大きく影響するポイントです。下記に、2020年における豊川市の地価相場と坪単価を紹介します。
豊川市の地価相場 2020年 基準地価 約7万5,859円/m2 坪単価 約25万0,774円/坪
豊川市内で地価が最も高いエリアは、稲荷口駅付近です。稲荷口駅付近はスーパー・コンビニ・薬局などの施設が揃っており、ファミリー層に人気があります。稲荷口駅に次いで基準地価が高いエリアは順に諏訪町・八幡・豊川駅ですが、全体的に前年度である2019年から平均数値が下落している傾向です。
同じ豊川市によっても住宅参考価格の平均もわずかに異なるため、希望の環境や購入予算・資金計画から条件に適した地域を検討しましょう。
まとめ
17万人を超える人口を抱えている豊川市は、年間を通して比較的温暖で自然豊かな地域です。生活面において高い評価を誇っており、子どもから高齢者まで快適に過ごせる環境であることも特徴と言えるでしょう。
豊川市では都市計画により、今後も住みよい地域となることが見込めます。子育て世代を支援する取り組みも推進されており、家族で長く住み続けることができるでしょう。住み心地のよい地域で注文住宅を建てたいと考えている方は、ぜひ豊川市を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。注文住宅のデザインや建築・設計についてのお悩みは、ハウスメーカーへのご相談がおすすめです。