東海市で注文住宅を建てる際に把握すべき情報|医療・教育環境も
2021.06.29
東海市は知多半島に位置する名古屋市のベッドタウンで、中部国際空港へのアクセスもしやすい便利なエリアです。「鉄とランの街」とも呼ばれ、鉄鋼業と洋ラン栽培が有名な場所でもあります。近年では子育て世帯や高齢者への支援に力を入れており、幅広い世代が暮らしやすい街を目指している点が特徴です。
当記事では、東海市で注文住宅を建てる際に役立つ情報を紹介します。医療や教育環境、交通事情など、東海市で家づくりをするうえで欠かせない情報をまとめたため、参考にしてください。
1.東海市の基本情報と特徴
東海市は愛知県の南部に位置する市で、知多半島の西北部にあります。電車で約20分圏内に名古屋市と中部国際空港(セントレア)があり、交通の利便性も抜群です。農業や鉄鋼業が盛んなほか、空港が近いため物流拠点としても重要な土地となっています。
ここでは、東海市の基本情報や特徴を解説します。
1-1.東海市の人口
2021年時点の東海市における総人口は、114,641人です。そのうち男性が59,861人、女性が54,780人となっています。
年齢別では45歳から49歳までがもっとも多い9,362人で、65歳以上の高齢者は25,663人です。人口の4分の1近くを高齢者が占めており、東海市の高齢化率は高いといえるでしょう。
町別世帯数では加木屋町が10,378世帯ともっとも多く、次いで富木島町の9,687世帯、名和町の9,292世帯と続きます。
東海市は名古屋市、大府市、知多市に隣接しています。県庁所在地である名古屋市を除いては、近隣エリアで東海市の人口がもっとも多い状態です。東海市は名古屋市のベッドタウンとして人気の都市ということもあり、人口の多さが安定しています。
1-2.東海市の気候
東海市の西側は伊勢湾に面しており、温暖な気候が特徴です。年間平均気温は約15度と比較的過ごしやすい場所ですが、周辺の大府市や豊田市と同様に夏は猛暑日が続きます。
東海市では8月の最高気温が39度を超えたこともあり、夏は暑さ対策が必須です。住まいづくりの際も、断熱性の高い設計が求められます。注文住宅の建築やリフォームにあたっては、工務店と相談することをおすすめします。
また、東海市は降雨量が多く、年間の平均降雨量は1,400mmを超えます。東海市は温暖な気候と豊富な降水量を活かし、県下で初めて球根や観葉植物の栽培が始まった場所でもあります。季節によっては湿度が高くなるため、風通しのよい空間のある住まいが向いています。
出典:東海市「まちの概要」
2.東海市の医療・教育環境
ここでは、東海市の医療や教育環境について解説します。東海市の医療・教育環境を語るうえで欠かせないものが、東海市が推進する「子ども医療」です。
東海市では0歳児から中学校卒業までの通院及び入院、高校生から大学生までの入院に関して、自己負担分を助成しています。これまで中学校卒業までだった子ども医療助成費の対象が2020年度からさらに拡大されたことで、より子育て世代が暮らしやすい街となりました。
2-1.東海市の医療環境
下記は、東海市における医療機関の内訳をまとめたものです。
東海市の医療環境
※2018年11月時点の集計値種類 施設数 一般診療所 内科 35 外科 13 産婦人科 0 皮膚科 7 眼科 10 耳鼻咽喉科 5 精神科 3 病院 2 歯科 52 薬局 42
東海市は、知多半島の中でも医療機関の数が非常に充実しています。
医療機関の充実度の目安となる「人口10万人あたり施設数」では、内科系診療所・眼科系診療所・耳鼻咽喉科系診療所・歯科などで、知多半島医療圏の数を上回っている状況です。また、小児科系診療所の数に関しては、全国平均と比較しても充実した数値となっています。
そのため、東海市は子どもから大人まで安心して暮らせる医療体制が整っている自治体といえるでしょう。また、隣接する名古屋市は中京地方でもっとも医療資源が充実している都市であるため、その点も含め安心な環境です。
2-2.東海市の教育環境
下記は、東海市内の教育機関をまとめたものです。
東海市における各教育機関の施設数 保育園 19 幼稚園 4 小学校 12 中学校 6 高等学校 3 特別支援学校 0
出典:東海市「保育所」
出典:東海市「幼稚園」
東海市には保育園・幼稚園・小学校が多く、小さな子どものいる世帯が暮らしやすい地域です。行政も子育て世帯へのサポートに力を入れており、子どもたちが心身ともに健やかに育つ環境を目指しています。
東海市内の小学校・中学校・高等学校はすべて公立で、私立校はありません。私立校への進学を希望する場合は、名古屋市内まで通学することが一般的です。また、東海市には特別支援学校がないため、特別支援学校へ通う場合も、市外への通学が必要となります。
東海市は名古屋市内へのアクセスが非常に良好なため、市外への通学はそれほど大変ではありません。そのため、暮らしやすい東海市に家を構え、子どもの通学は市外という世帯も多く見られます。子どもの進学先を幅広く選びたいという人にとっては、東海市の交通環境や充実した子育て支援は大きなポイントとなるでしょう。
3.東海市の住環境
名古屋市のベッドタウンである東海市は、周辺都市へのアクセスもよく、中部国際空港にもほど近いなど、便利な環境が整ったエリアです。大型商業施設も充実しており「ソラト太田川」「ラスパ太田川」など、車を使えば市内のさまざまな商業施設にアクセスできます。
市内には小規模な公園が多く、子どもと一緒に遊ぶ場所は十分にあります。動物園がある「大池公園」や大仏のある「聚楽園公園」など、ユニークな公園がある点も見逃せません。
3-1.東海市の主な交通機関
東海市の主な交通機関は、電車と循環バスです。電車は、名古屋鉄道の常滑線と河和線が運行しています。市の中心となる太田川駅は常滑線と河和線の乗換駅で、名古屋駅から特急でおよそ20分の距離です。市内の最寄り駅から名古屋市内まですぐにアクセスできるため、通勤や通学には欠かせない交通機関となっています。
市内の交通網も便利で、主な移動には、東海市循環バスの「らんらんバス」を利用できます。南ルート・中ルート・北ルートの3ルート全6系統の路線が運行しています。運賃は100円で、特定の停留所からは乗り継ぎ対応が無料です。
3-2.東海市の都市計画
東海市では「ひと 夢 つなぐ 安心未来都市づくり」を都市づくりの理念として掲げ、安心・安全で心地よく暮らせる都市を目標としています。
東海市は名古屋市のベッドタウンですが、産業や農業が盛んで国際空港へのアクセスがよいなど、さまざまな面を持つエリアです。そのため、自然と産業、生活環境が調和した都市である点が、東海市の特徴となっています。
現在の東海市は高齢者の割合が高い地域であり、この先も高齢化が進むという予測があります。そこで、東海市では自家用車に依存しないで暮らせる都市づくりが進められている最中です。自家用車中心の生活ではなく、徒歩や自転車、公共交通機関を活用した生活を目指すことで、安心・安全な都市を目指しています。
3-3.東海市の地価相場
下記は、東海市の地価相場をまとめたものです。
東海市の地価相場 2020年 基準地価 約8万9,664円/m2 坪単価 約29万6,410円/坪
2020年度の東海市における基準地価は、約8万9,664円/m2です。2021年度は公示地価の平均が約9万117円/m2となり、前年よりマイナス0.35%とわずかに下落しました。
東海市内でもっとも地価が高い区画は、太田川エリアです。太田川エリアの坪単価平均は約35万6,429円/坪となっています。太田川エリアは常滑線と河和線にアクセスできるうえ、名古屋市内へも電車で約20分と便利な場所にあるため、地価も高い傾向です。
まとめ
東海市は名古屋市内へのアクセスがよく、商業施設が充実した暮らしやすい街です。愛知県内でも人気のベッドタウンで、空港が近いこともあり観光や経済も安定しています。近年では太田川駅周辺を中心に市内全域の開発が進んでおり、今後はさらに住みよい街となるでしょう。
東海市は子ども医療の支援や教育も充実しており、子育て世帯にとっては非常に暮らしやすいエリアです。これから愛知県で家を建てる人や、引っ越しを検討している人は、ぜひ東海市を検討してみてください。