愛知県・西三河エリアにある安城市は生活環境に恵まれており、名古屋市などへのアクセスも良好であるため、注文住宅の新築を検討している人も多くいます。生活環境の面で見ると、安城市にはどのような特徴・魅力があるのでしょうか。

そこで、この記事では安城市の基本情報について、市の特徴から教育・医療環境までを中心に詳しく解説します。交通に関する周辺環境や都市計画についても併せて確認し、安城市で家を建てるか検討しましょう。

1952年に市制がスタートした安城市は、中部地方の経済の中心地である名古屋市から30kmほどの距離という場所に位置する愛知県中部（三河エリア）に位置する街です。安城市は、工業が盛んな豊田市や碧南市とも隣接するなど地理的な条件にも恵まれており、自動車関連企業を中心とした企業・工場も多数存在しています。

企業や工場の進出によって住宅数が増えたため、商業も発展しており、安城市は都市化が進んだ街です。また、安城市は明治用水など豊かな水資源があることから、「日本デンマーク」と称されるほど農業が盛んであり、農業先進都市としても発展してきました。

このように、安城市は農業・工業・商業のバランスが取れた街です。それでは、安城市の人口や気候はどのような状況となっているのでしょうか。ここでは、安城市の人口や気候の特徴について紹介します。

安城市によると、2021年6月1日時点における総世帯数は77,429世帯です。人口は、男性が97,313人、女性が92,587人、合計189,900人となっています。

出典：安城市「人口・世帯数」

安城市と愛知県全体とを比較すると、65歳未満の生産年齢人口や若い世代の割合がやや高い水準です。安城市は、若い世代が多いため、活気のある街で暮らすことが期待できるでしょう。

出典：愛知県「愛知県の人口　愛知県人口動向調査結果　月報（2021年5月1日現在）」

愛知県は、夏は真夏日が続いて蒸し暑く、冬は1シーズンに数回雪が降る程度の気温となる年が多い傾向にあります。また、梅雨の時期や台風が多い時期に、降水量が多くなる年がほとんどです。この傾向は愛知県の広い地域で見られ、安城市や周辺地域も同様の傾向が見られます。

安城市は、愛知県内の他の地域と比べると、夏の気温はより高くなる傾向にあります。また、冬は内地性の気候で冷え込みやすくなります。このことから、安城市は1年を通じて寒暖差の大きい地域であると言えます。

安城市は農業・工業・商業の盛んな街であり、およそ19万人もの人が暮らす比較的大きな都市です。住民が利用する医療機関や教育機関は充実しており、子育て期間や老後に大きな負担・ストレスがなく、安心して過ごすことができます。

特に医療面では、地域密着型の診療所・クリニックだけではなく、「安城更生病院」や「八千代病院」などの大規模な医療機関も存在するなど、医療体制が非常に充実しています。ここでは、安城市の医療・教育環境について詳しく解説するため参考にしてください。

安城市には、比較的大きな規模の病院から地元密着型の一般診療所まで、様々な規模・診療科の医療機関が多数存在します。薬局なども充実しているため、健康面でも安心して生活することができます。

安城市の医療環境 ※2018年11月時点の集計値
種類		施設数
一般診療所	内科	51
	外科	20
	産婦人科	7
	小児科	30
	皮膚科	14
	眼科	11
	耳鼻咽喉科	7
	精神科	6
病院		3
歯科		81
薬局		66

出典：JMAP 地域医療情報システム「愛知県 安城市」

安城市の医療体制における特徴として、人口10万人あたり一般病床数が愛知県平均よりも高いことが挙げられます。また、人口10万人あたりの医師数も愛知県平均より高いことも魅力です。

安城市は子育て環境にも恵まれており、保育園や幼稚園、小学校・中学校・高等学校など様々な教育施設が充実しています。安城市における主な教育機関の施設数は、下記の通りです。

安城市における各教育機関の施設数
保育園・認定こども園	38
幼稚園	6
小学校	21
中学校	8
高等学校	5
特別支援学校	1

出典：愛知県教育委員会「愛知県学校一覧」

出典：安城市「保育園」

出典：安城市「幼稚園」

出典：安城市「小中学校区一覧（学校別）」

出典：愛知県教育委員会「特別支援学校」

安城市は保育園や認定こども園が多く設立されていることから、小さな子どもをもつ子育てファミリーや共働き世帯も安心して暮らせる街と言えるでしょう。また、高等学校の数も多く、進学の際には幅広い選択肢から、子どもに合った学校を選択することが可能です。

安城市は人口が多い街であり、「アンディショッピングセンター」「さるびあプラザ」といった大規模商業施設もあります。大規模商業施設だけではなく、中小のスーパーマーケットも多数あるため、日常的な買い物に困ることはないでしょう。

また、「安城コロナワールド」「安城産業文化公園デンパーク」などのイベントが楽しめる施設もあります。「安城市総合運動公園」などの様々な体験ができる公園施設もあり、安城市は子どもから高齢者まで幅広い年齢層の人が楽しめる環境です。

それでは、このような各施設へのアクセスをサポートするための交通機関や、住みやすい街にするための都市計画にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、安城市の主な交通機関と都市計画の主要な内容、地価相場について解説します。

安城市に走る在来鉄道路線は、「JR東海道本線（2駅）」「名鉄名古屋本線（1駅）」「名鉄西尾線（6駅）」の3つです。東海道新幹線の駅である三河安城駅は「こだま」が主に停車する駅であり、JR東海道本線三河安城駅での乗り換えが可能となっています。

また、名古屋鉄道が運営する名鉄バスの他に、安城市内の公共施設や主要な商業施設などを結ぶ「あんくるバス」という路線が存在します。自動車が主な移動手段となる人も多く見られますが、鉄道やバスといった交通網が充実しているため、子どもや高齢者も移動の不便を感じることなく安心して生活できます。

安城市では、都市計画法や都市再生特別措置法に基づく「第三次安城市都市計画マスタープラン」という都市計画を策定しています。

■安城市の街づくりの概要

• 市街地におけるマチナカ居住の推進・定着
• 徒歩で暮らしやすい生活圏の形成
• 高度な複合施設の誘導・徹底活用

出典：安城市「第三次安城市都市計画マスタープラン」

20年後、30年後を見据えて提案された長期の計画であり、今後も適切な都市開発が進む予定です。安城市での暮らしは、現在や数年後といった近い未来だけではなく、将来的にも快適で安心・満足できる理想のライフスタイルとなることが期待できるでしょう。

安城市は、中部地方における経済の中心地である名古屋市や、工業が盛んな豊田市に近いなど、非常に好立地な都市です。そのため、注文住宅の建築を検討するにあたって地価相場が気になる人も多いでしょう。

2020年の安城市の地価相場は、下記の通りです。

安城市の地価相場
2020年 基準地価	約13万3,264円/m2
坪単価	約44万544円/坪

出典：国土交通省地価公示・都道府県地価調査

安城市内では、三河安城・御幸本町・今池町といったエリアで地価が高い傾向があります。これらの3つのエリアは、三河安城駅や安城駅、新安城駅といった鉄道の駅に近い地域です。交通の便や様々な施設への交通アクセスが良好であるため人気が高く、それに伴って土地にかかる費用も高い傾向があると考えられます。

愛知県・三河地域にある安城市は、産業が盛んで、名古屋市や豊田市など周辺の主要都市へのアクセスも良好な街です。医療体制や教育体制の充実度や交通の利便性が優れているため、子どもから高齢者まで安心して暮らせる魅力のある都市と言えるでしょう。

安城市は主要駅を中心としたエリアの人気が高く、土地の価格も高い傾向にありますが、都市計画で市街地での居住が推進されているため、長く安心して暮らせます。子育て世代にも優しく、幅広い世代が豊かなライフプランを設計できる安城市で、家づくりを検討してみてはいかがでしょうか。